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講演 「現駅・新駅周辺整備まちづくり」
講師 日本投資政策銀行富山事務所長、藤田寛氏
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講演する日本政策投資銀行
富山事務所長・藤田寛氏 |
要旨
現駅と新駅の間の1.5キロをどうするかは、大変難しい問題だ。東海道新幹線が昭和39年に開通してから、新横浜は発展したが、同じ新駅の岐阜羽島は変わっていない。この差がどうして出来たか−というと、新横浜は東京圏のため膨大な人口に支えられ、岐阜羽島は隣接する名古屋に吸い取られたということだろう。
まちづくりを考えた場合、前提として、「かつての高度成長のような時代は来ない」ということをもっと認識すべきである。今は低成長で人口減少の時代だ。なのに、昔のような右肩上がりの発想・感覚から抜け出せない人が多く、これでは将来、どうしようもないことになる。
北欧三国の人口はスウェーデンが900万人、デンマークが560万人、ノルウエーが450万人である。こうした小さな国でありながら、一人当たりの生産性(所得)は高い。日本よりはるかに小さな国が豊かに暮らしている。スウェーデンはベビーブームだともいう。こういう世界を目指すべきだろう。特に富山は勤労者所得が高く、自然が豊かで、食べ物がうまい。クオリティライフに適した環境にあるからなおのことだ。
前置きが長くなったが、本題に入りたい。二つの駅の間をどうするかという問題だが、まず、「来るのは誰か」と考えると地元の人ではないことが分かる。地元の人の場合、新幹線に乗るときは車で新駅に行くはずだ。だから来るのはビジネス客や観光客である。しかし、これも能登や砺波方面に行く人はバスでそのまま出発するだろう。1,5キロ区間に行くのは、街の中心部に向かうビジネス客、観光客である。
高岡は、空襲で歴史的なものがなくなった富山市と違い、観光資源が多い。瑞龍寺、前田墓所、八丁道、山町、金屋町などなど。金屋町は地元の人にはどうってことはないかもしれないが、初めて訪れたときは「こんなきれいな町があったのか」と感動したほどだ。
これらのことを総合的に考えると、費用対効果の点からも1.5キロ区間には大規模な開発は不要で、むしろ、かなりの部分が駅で処理できるのではないか。逆に言えば駅にどんな機能を持たせるかが大切だということだ。
周辺整備では企業誘致が考えられるだろうが、むしろストロー現象の懸念がある。名古屋などもそうだったが、事業所が減るのだ。東京からの日帰りが楽になり、泊り客は減る。高岡の買い物客が東京に流れることも考えないといけない。つまり、新幹線はメリットもあるがデメリットも運んで来ることを意識していないといけない。
新規の観光施設建設も非現実的であり、瑞龍寺、八丁道、利長公墓所を徹底的に活かす作戦を取ったほうがいい。現駅からも新駅からも微妙な距離にあるが、これが最も有効な方法だろう。
また、この地域は極めて便利な都市的な位置にあることも見逃せない。それでいて田園風景も残っている。これまでは広い一戸建てに住みたいとの欲求から人口が郊外に拡散してきた。しかし、高齢化してくると車の運転もままならなくなり、途端に不便になる。この地域なら車がなくても住める場所だ。景観に配慮した良質な住宅や散歩道を整備することが必要ではないか。
公共交通の問題について言及したい。まず新幹線に合わせて城端線の高頻度化は不可欠だ。並行在来線の問題も真剣に考えないといけない。金沢方面、富山方面とも重要だが、おそらく、サンダーバードが金沢始発になることは覚悟したほうがいい。そのときに関西圏との関係がどのように変化するかの問題も出てくる。
富山市のライトレールは視察者が数多い。これを万葉線とセットで呼び込むようにするべきだろう。万葉線のほうが先輩であり、高岡市が発信すべきである。
氷見線、城端線、万葉線と北陸線の乗り入れは理想ではあるが、ゲージが違うなどの物理的な制約と資金的な制約がある。それを踏まえて何が出来るか−である。100点を狙ってゼロに終わるより、60点の実現を取るほうがよいと思う。
最後に、城端線は瑞龍寺の裏を通っている。ここに瑞龍寺新駅を造れば、観光客にとって便利になることを付け加えておきたい。
プレゼンテーション
「高岡現駅−新駅1.5キロ区間対象にまちづくり構想(デザイン図)」
講師 鰍fA開発研究所代表取締役社長、柴田裕弘氏
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講演するGA開発研究所社長
柴田裕弘氏 |
概要
現駅併設ならよかったが、現段階では1,5キロ区間をどう描いていくかに絞られている。利便性、車社会、にぎわいの拡散、生活コミュニティーなどさまざまな要素から構築していかなくてはならない。目標は、うるおいある街づくり、産業振興、ビジョンの共有化による投資効率への顕在化などだ。
高岡は商工人口が極めて多い。「能登、高岡、飛越圏域」という認識・意識・行動を確立すべきだ。そのなかで、これからの街づくりは「歩いて楽しい、安全に歩ける」ということが求められる。瑞龍寺と八丁道はキーになるが、新たなプロムナードの導入も必要だろう。
県内3駅のデザインをしており、この観点から話をしたい。駅舎を含む環境デザインについてだが、普通の新幹線駅は改札を出ないと外の様子が分からない。それまでは東京にいるのと同じだ。これを改め、ホームから北アルプスや日本海、庄川、家並み、市街地景観が見えることが重要だと思う。
これからのまちづくりは「行政にお任せ」ではなく、行政、民間、関係団体でプロデュースチームをつくって取り組むべき段階に入っている。3駅それぞれ街の風景に調和したものや、独自のモチーフで設計すべきだろう。
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