経済の発展と生活領域の拡大を図る北陸新幹線効果への期待は、日増しに高まっております。新黒部、富山、新高岡の県内3駅が富山県に与える役割は非常に大きく、魅力ある駅と駅周辺づくりが3駅共通のテーマとして、関係各界、各層の有識者の皆様をお招きいたしまして、約10年後に開通が見込まれております北陸新幹線のインパクトと魅力ある3駅まちづくりの方向、戦略をともに考えていきたいと願っております。



富山県の高速交通体系網が整備されてきますと、首都圏の経済と完全にリンクしてきます。富山県の経済としては、東京だけに目を向ける経済のやり方から、あるときは関西を見、あるときは東京を見、そしてあるときは中部国際空港をにらんで、そしてまたあるときは韓国をにらんでというかたちで、サービスの競争をさせて、その中から我々が地域戦略を打ち出していけるという、そういう可能性のある地域に変ぼうを遂げてくるわけです。このように高速交通体系というものは、そういった非常に大きなインパクトを与えると同時に、我々に、21世紀の初頭から中盤に向けての地域戦略の手段として、非常に有効なものとして立ち現れてくるわけです。

自分たちが普段発見しないような価値観を、ほかの人たちがやってくることによって発見してくれるわけです。そうすると、市場は爆発的に伸びていくわけです。富山の場合も、よそから人が入ってくると、新しい価値の発見がされる場合があります。

一方、外部から見た場合、どういったことが起きるかということですね。一つは日帰り出張圏になっていくであろうと。新幹線ができますと、東京まで2時間7分、大阪まで1時間20分で行けるようになります。これはもう完全に日帰り経済圏です。今まで見逃されていたものが、そういう新しい交通機能、時間距離の短縮によって新しい産業として立ち上がってくるというきっかけが出てきたわけです。

実は交通手段だけでは地域は発展しないという、逆説的なことを言わせていただきます。
まちづくりというのが非常に重要になってくるわけです。つまりある特定のエリアをきちっと行政の方が戦略的に規制と誘導を図って、まちのよさが崩れないような工夫をやっていく、そういう装置づくりをやっていかないと大変であるということです。

駅舎をどうするかという問題ですが、富山県としてきちっとした一体感を求めて、外部から来た人が非常に満足のいくような駅舎づくりとか地域づくりを行っていくならば、そこにある程度の連携とか、共通的なコンセプトというのが必要になってきます。

おそらくここの水とか立山というのは非常に大きなインパクトがありますね。ぜひこの3駅に共通コンセプトとして、立山、あるいは水ですね。もうここにある水は全部うまいんだというふうに、売り込んだらいいと思いますね。そういう工夫をしたらいいと思います。そのうえで個性化を図っていくと。つまり、共通性に基づく個性化というものを進めていくべきですね。例えば、地元の産品としてアルミとガラスと銅器というのがありますから、富山駅の場合、駅の中にガラス植物園をつくって、県都にふさわしい駅をつくってほしと思います。


北陸新幹線が果たす効果として、環日本海諸国というのがあって、そこと首都圏、関東圏。あるいは、北陸新幹線の行き先は東京から富山を経由して大阪でございますので、関西圏等とを結びつける交通機関ということになるんじゃないのかなというのが一つ。
そしてもう一つ。移動が便利になるということですが、移動が便利になるということは、日本が小さくなるということをおっしゃった方が昔はいらしたんですが、私は日本が広くなるということなんじゃないかなと。

富山に自宅を構えて東京で遊ぶこともできるということで、富山の人たちにとっても日本を広く使うことになるんだろうし、東京の人にとっても、日本を広く使うことになるんじゃないのかなと。
ただ逆に考えますと、何もしないでいれば富山のいいところがみんな東京に吸い上げられるんじゃないかという、ストロー効果ということをいわれることがございます。

地域交通が今非常に厳しい状況に置かれていることは、皆様よくご存じのところでございます。これについては、地域交通は従来、民間企業が担ってきたわけでございますが、これは諸外国どこでも同じでございますけれども、公共交通、特に地域の公共交通は、もう公共負担なしでは存続できなくなってきております。やはり適切な公共負担のもとに地域交通の維持を図ることが必要なのかな思います。
従来、よく上下分離ということがいわれます。実は新幹線も基盤といいますか、下の部分は公共投資でつくり、JRといういわゆる民間企業が上を使って走るという上下分離方式になっているわけでございます。

交通弱者といわれる、公共交通を利用できない方々が発生してしまうわけでございます。この市場原理と交通弱者の方をいかにリンクさせるかというところで、例えば、高齢者の方ですとか、障害者の方をワゴン車に車いすごと乗せて移送サービスをされるというようなことをボランティアでやってらっしゃる方もいらっしゃいます。
そういう地域の公共交通というものの担い手をしっかりと議論していただいて、新幹線とネットワークすることによって、我々、ここに生活している人達が住みよい、暮らしやすいと思う町をつくっていけば、北陸は新幹線が通じて、環日本海諸国とも、関東、大阪、首都圏ともつながる広い地域になるのではないかなと思います。


北陸新幹線開通に先立つこと10年前に、新幹線新駅の南側隣地に開店をさせて頂きます。
新駅が実現した場合、当然、新駅と当SCというのは、バスでもわずか5分。歩いてもほんの数分程度のところで結ばれるわけですから、県外・地元にとっても相乗効果は高く、プロムナードのような道路もつくりたいと思っております。

私どもが現在、一番注目しておりますのは、新駅ができましたときに、駅南1丁目から市道二塚線という道路がございます。この道路に大きな期待をかけております。と申しますのは新駅から高岡の現駅までバスに乗ってもせいぜい5分です。そこに行って終点になってしまえば、ただ新駅と現駅を結んでいるだけのことでございます。できればその下にアンダーパスを掘って駅の反対側と結ばれることが、私どもは大変理想的と思っております。そうしますと、高岡新駅と現駅、それからアンダーパスで市街地、新湊、氷見と、すべての広域に広がっていくということでございます。何とかこのアンダーパス構想の実現を、私どもだけではできませんので、これはまさに、先程もありましたように、行政、財界、JR、そういったものがこぞって、市民運動として盛り上げていって、新駅完成時を待たずに、新駅完成時にはアンダーパスができるというようなところを大いに期待しておるということでございます。


平成10年になりまして、長野から上越までが、今度はスーパー特急ではなくて本格的なフルタイプの新幹線ということで認可を頂いております。さらに昨年、13年度4月に、今度は上越から富山までがフルタイプで認可になりまして、5月には起工式を済ませたところでございます。
長野から富山までがフルタイプの新幹線で結ばれることになったわけでございます。
富山以西についてでございますが、青い実線で示されておりますように、未認可区間でございます。南越までが未認可ということでございますけれども、ただ平成12年12月、政府与党の申し合わせで、もう皆さんご承知のとおりでありますけれども、石動・金沢がすでにもう着工になっているということを踏まえて、富山・金沢間が認可に向けた検討を行うということになっております。
堀内氏 新黒部駅構想には3つのまちづくりビジョンのキーワードがあり、一つは自然を大切に、緑に囲まれた、水を生かした、景観のよい駅でありたい。二つは県東部の核機能にしたいということであります。交通ハブ機能、都市機能、にぎわいの創出のできる駅でありたいということであります。三つは個性と、記憶に残るファザードの空間を持ち、ユニークな使われ方をする日本一といわれるような駅を造りたいということです。
白倉氏 富山駅周辺開発組合として約30年の歴史を持っており、富山市の中の大きな課題として、駅の南北の一体化のこと、それからもう一つは駅周辺も含めまして、魅力ある価値創造プロジェクトや中心市街地の活性化等が大きな課題になっております。21世紀のまちづくりにとって新幹線駅は大きな起爆剤になりますし、路面電車の延伸を含め地域公共交通整備によって活性化していきたいと思っております。
松原氏 新幹線を促進する議論と、そして在来線をどうするかの議論でございます。例えば氷見線、万葉線を城端線に乗り入れて新駅をつなぐとか、さらに新幹線はまず金沢まで一気に促進するんだと。
課題といたしましては、新幹線を契機といたしまして、新産業の芽と育成が大きな課題と思っています。
外から呼び込む内発的な産業を興し、外へ企業が出て、産業振興と雇用を生み出す。また町は人を呼び込むことで観光産業振興と雇用を生み出す。住む人も来る人も楽しめる魅力や舞台づくりが必要だろうと思います。そしてその契機として新幹線が挙げられると思います。
高橋氏 ユニバーサルデザイン。駅というのはいろいろな方が利用されるわけでありまして、小さなお子さんの手を引いたお母様も利用すれば、ご高齢の方も利用される。場合によっては足のご不自由な方も利用されるというところでございます。ところが今の日本の駅というのは、今一生懸命エスカレーターとかエレベーターとか、あとから造っているんですけども、非常に今使い勝手の悪いものになっております。場合によっては、ユニバーサルデザインの駅だということを売り物にして駅舎を造られると、結構全国的に注目される駅になるんじゃないのかなというふうに思います。
中川氏 駅を核として地域の交通ネットワークをどうするかということが一つと、もう一つは、駅および駅舎のデザインを含めて、駅周辺の町づくりをどうやっていくかという、このことについて非常に具体的に、いろいろとお話を伺ったということだと思います。

富山県の3つの駅の配置というのがきわめていいところにあるんです。ど真ん中に富山駅があって、東と西にバランス良く新黒部駅と新高岡駅があるという、そういう非常にバランスのいいところに配置をされています。
富山県の場合はこの3駅ができてうまくネットワーク化されれば、県内のどこからでもおそらく1時間以内で十分、まあ30分以内で行ける人が大半になるぐらい、非常に便利なところになるということになります。
現在ある地域の交通ネットワークと、いかにそれをうまく結節させていくかということがやっぱり重要だろうと。北陸本線ももちろんそうですけれども、城端線、氷見線、万葉線、富山港線、高山線等のネットワークがあるということです。

只、新幹線ができると地域のネットワークがむしろ駄目になってしまい、在来線が廃止され、今より不便になる意見がありますが、これは全く正反対だと申し上げたい。
新幹線を核にしてネットワーク化することによって、公共交通は今迄より確実に便利にすることができ、今迄できなかったこともできます。今迄、乗らなかった方も乗って頂き、地域交通のネットワークは、新幹線ができたことによってより便利になるということを県民の多くの方に伝えていきたいと思います。
柳井氏 まとめとして富山県は、2005年から2010年にかけて高速交通体系網の洗礼を必ず受け、これに対しポジティブにとらえていく視点と魅力ある地域をどうつくり上げていくか我々の仕事、課題であると思います。
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